はり太郎ブログ Haritaro’s Blog

手術後の体調不良・産前産後の不定愁訴に効果的な打鍼治療

2020.04.13

打鍼とは、書いて字のごとく「打つ鍼」のことです。

鍼を打つの?と思われるかもしれませんが、木槌とつまようじ程の太さの鍼を使用し、お腹にトンカチでくぎを打つようにトントンと叩くように使用します。

痛そうに聞こえるかもしれませんが、当院では刺すタイプの鍼と刺さないタイプの鍼を使い分けており、刺す鍼も非常に浅いところを狙っているため、通常の鍼の感覚とは異なります。

深い筋肉のところまでしっかり響かせてほしい、という方には物足りなく感じるかもしれませんが、鍼を刺されるのはちょっと怖いなという方には向いているかもしれません。 

打鍼とは、室町時代後期に無分斎という禅僧が創始したといわれています。

開祖無分斎が興した無分流の打鍼術は、お腹だけで治療を完結するという独特な治法で、道・禅の思想を根底にした日本独自の鍼術です。

打鍼がさらに発展したとされる戦国時代では、戦のために多くのケガ人や病人であふれており、そうした人々を全国行脚しながら治療していたのが無分斎のような禅宗の僧侶たちでした。彼らは、刀傷のような外科的な病状だけではなく、産前産後の女性に対し産婦人科の役割も兼ねていました。

戦国時代の刀傷の治療は、現在の手術後の体調不良の改善に生かされ、産前産後の不定愁訴の改善にも打鍼の本領が発揮されます。

打鍼には、戦国の世に医療現場で培われた叡智が凝縮されています。

当院では、無分流打鍼術を治療に取り入れている、数少ない治療院のうちのひとつです。本が誇る歴史ある鍼術です。

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